2013-02-03

『空が灰色だから』が結構ウケた理由

 私もこのブログにて何度かネタにしたマンガ『空が灰色だから』(以下『空灰』)。この作品が、先日発売された週刊少年チャンピオン2013年9号で連載終了となりました。
 前号には「次号最終回」とも何とも書かれておらず、次の号以降も普通に連載が続くものとばかり思っていたところに、突然の連載終了。正直、寝耳に水でした。

 しかし、私としてはこれでよかったのではないかと思います。

 作者さんはオムニバス形式という、一話一話登場人物や背景が異なる内容を、毎週発表していったのです。しかもそれを58話も続けて描いていったのですから、これだけでも大したものです。
 無理に連載を続けさせて作品も作者もダメにしてしまうより、今回のようにそれなりに人気を集め話題になって、それが維持された中で終了したほうが、ずっとマシだと思います。そのほうがファンの記憶に強く残るものですし。
 まあ何にせよ『空灰』は、チャンピオンにおいて伝説の作品となることは確実でしょう。

 で、この『空灰』が、なぜ多くのマンガファンにウケたのか。それを私なりに考えてみました。
 思うに『空灰』を読む人の多くが、この作品の登場人物と同じような体験をしていて、それに共感しているからではないか、と。
 この作品の基本コンセプトは「思春期の十代を中心に、うまくいかない日常を描く」こと。そこには思春期ならではの「あるある」とうなずける世界が垣間見えます。
 特によく見られるのが「人間関係がうまくいかない」ネタ。中学生ともなるとひとつ上の高度なコミュニケーション技術が求められるがゆえ、それに及ばない者はことごとく周囲から人が離れていき、孤立へと追いやられる。また、ささいな思い違いで仲のよい友達とすれ違ってしまい、これもまたやがて孤立へと進んでいく。このような過酷な状況が、思春期にはあるものなのです。
 そういった状況の中ですから、たいていの人は多かれ少なかれ人間関係で悩んだ体験をしていることでしょう。そういった青春時代のほろ苦さが思い出され「あー、こんな風にうまくいかないこと、よくあったわなあ」と話の内容に共感する。
 そこがウケた理由ではないかと、私は考えます。


 まあ何にせよ『空灰』はこれで終わりとなりました。最終巻となる単行本第5巻は、3月8日に発売です。
 この『空灰』全5巻を、中学校・高校の道徳の教科書にすれば、案外優れた教育効果があるのではないか、とも思うのですが……さすがにそれは過大評価ですかねえ。


(参照記事)
 ハマった!『空が灰色だから』 2012-09-26
 http://ebifuraihan.blog40.fc2.com/blog-entry-558.html

 自殺を考えている人、特に10代の人に『空が灰色だから』第46話を
 2013-01-12
 http://ebifuraihan.blog40.fc2.com/blog-entry-591.html

『空が灰色だから』は発達障害の見本市なのか? 2013-01-17
 http://ebifuraihan.blog40.fc2.com/blog-entry-593.html

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エビフライ飯

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大阪府在住。男性。
発達障害の一種、高機能自閉症を抱える人間。
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