2012-10-19

他人に対する対応の仕方

 私はバイクを使って荷物の配送をする仕事をしています。
 今日2012年10月19日も、いつものようにバイクを走らせあちらへこちらへと走り回っていたのですが、その日の昼ごろ、いつもとは違う特殊な仕事が来ました。
 荷物の届け先は広島県の福山市。しかもJR福山駅なので、この荷物を持って新幹線で福山まで行って届けてほしいとのこと。私は荷受先まで向かい、そこでその荷物を受けました。しかし、これがかなり大きく、かつ重さのある荷物だったのです。
 今回の配送は福山まで新幹線を使いますが、そこまで行くためには、バイクに荷物を載せて新大阪駅まで向かわなければなりません。しかし荷物は大きくて、バイクの後ろの荷物ボックスには入りません。そして重さもあり、後ろに積むとバランスを崩す恐れもあります。
 そこで受け先の方が
「バイクで運ぶのに無理があるなら、こちらで新大阪駅まで車で運びますが」
 と、私におっしゃいました。それに対して私は、こう返答しました。
「いえ、私が運びます。ボックスの上に荷物をくくりつければ運べます。新大阪駅ならさほど距離もありませんし、運べます」
 先方のご厚意だけをありがたく受け取り、私はその荷物を自分で運ぶことにしたのです。このとき、自分の脳に「あまり相手様の手をわずらわせないほうがいい」との思いが、ふと浮かんだことによる判断でした。
 そういうわけで、私は荷物をボックスの上にくくりつけ、新大阪駅へとバイクを走らせました。重心が上になったためフラつきやすくなりましたが、それでも私はしっかりとバランスを保ち、新大阪駅まで運びました。

 それから私は新幹線で福山まで行き、荷物も無事に届け先の人に渡して、即座に新大阪へと戻りました。
 新大阪に着いてからしばらくして、私に電話がかかってきました。勤め先の営業所から。私の配送で何かクレームでもあったかと、少し不安になりました。
 しかしそれはまったくの逆でした。荷受先の担当の方が、今回の私の対応のことで「大きく重い荷物にもかかわらず、運んでいただいてありがとうございました」と、電話でお礼の言葉を営業所に入れてくださったとのこと。
 これを聞いて、私の心は小躍りしてしまいました。そしてあのときの私の判断が適切なものだったとわかり、ここに自分自身の成長が見えているなと、とみに感じたのでした。

 数年前までの私だと、このような適切な判断は難しいものがありました。
 何せ私は自閉症スペクトラム当事者。「暗黙の了解」や「目に見えないルール」といったものを見出すのが苦手な人間。それゆえ仕事で不適切な対応をしてしまって、相手様の機嫌を損ねるといった失態を、何度かやらかしていたのです。
 たとえば……
  • 荷物を受けに来たら、まだ荷造り中。そこで相手様に「まだですか?」と言ってしまう
  • 相手様から予想外の追加の荷物を依頼され、感情優先で「ええっ!?」と口に出てしまう
 これらいずれも、後でクレームが来た一件です。こういったことがあったので、正直自分の他人に対する対応の仕方には不安を感じていました。
 今回の件、数年前の私だったらあの場で「そちらで運べるのでしたら、お願いします」と言ってしまっていたかもしれません。自分が運べるかどうかも考えずに。今回とっさにこういった対応ができたのは、これまでの何度かの失敗の経験が少なからず生きていたからではないかと思います。

 自閉症スペクトラムを抱えたこんな私であっても、経験をもとに学習し、そこから他人への対応の仕方も身につけることはできると確信しました。ただそれにかける時間は長いのですが。
 今後もまだまだ、経験そして学習の日々は続いていきます。

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エビフライ飯

Author:エビフライ飯
大阪府在住。男性。
発達障害の一種、高機能自閉症を抱える人間。
公営競技・野球・サッカーなどのスタジアムという空間が好きな自分です。
ファジアーノ岡山の本拠地・シティライトスタジアムに時々出没しています。



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