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スタジアム好きの自閉症者ですが、何か問題ありますか?

発達障害の一種、高機能自閉症を抱えるエビフライ飯が、スタジアム訪問記を中心につづっていきます。

徳山ボートレース場訪問記・4

 4月17日当日、レースも終盤にさしかかったところで、2M付近に設立されていた特設放送席に観客が群がっていました。何なのかと思って見てみると、放送席にはテレビで見覚えのある顔があったのです。
 放送席に座っていたのは3人。真ん中にいたのは、いまや野球評論家というよりボートレース評論家といったほうがよいのではないかと思える、川口和久さん。向かって左側が、フリーアナウンサーの森藤恵美さん。そしてそして、もうひとりは今回のゲストとしてご出演となった方です。

 その方とは……漫画家の蛭子能収さん!

 蛭子さんといえば、今さら言うまでもなく大のボートレース好き。ボートレースといえば蛭子さんと連想するほどの、熱狂的なボートレースファンです。
 森藤さんは言われないとわかりませんでしたが、川口さんと蛭子さんについては、おふたりとも特徴的な顔立ちであるためか、他人の顔を識別するのが困難な私でも、すぐにわかりました。川口さんは鼻に特徴があり、顔の大部分を鼻が占めているような印象で。また蛭子さんは、いつも変わらぬボサボサの白髪頭に、おなじみ独特のニヤケ顔の印象で。このように強烈に印象に残るものがあると、私でも顔を覚えられるのです。
 
 この3人でこれから何がおこなわれるかというと……16時から始まる、地上波向けボートレース生中継番組『ボートレースライブ』の生放送だったのです。そうです。たまにテレビでボートレース中継があるときは、最終レースを実況中継するのに合わせて、たいてい16時から始まるのです。放送席のそばにはテレビも置かれ、実際にテレビで放映されているところが直に見られるようなっていました。
 そしていよいよ生放送開始。まずは3人による、今回の名人戦の印象や注目選手についての話から入ります。次に、前におこなわれた11RのVTRを放映。そしてこれからおこなわれる12Rの展望および予想へと移ります。
 ここで私はあらためて実感しました。やはりこういった形の番組構成が、本当のボートレース中継だわなあ、と。以前TBSがおこなった総理杯の中継は、レースの展望・予想そっちのけでドキュメンタリーばかり放映していたひどい代物でした。それに比べると、今回の『ボートレースライブ』のほうが、はるかに安心して見られる構成でした。

 さてその12R、もちろん蛭子さんも予想なさっていました。蛭子さんの予想は。いつもの蛭子さんらしからぬ、どちらかというと堅い予想でした。

 で、12Rの結果は。蛭子さん、見事に的中していました! 
 ちなみにこのレース、私は見事に外しました……

 今回、舟券勝負ではふるわなかった私でしたが、生で蛭子さんを、そして寺田千恵選手を目にすることができまして、金では価値を測れない、貴重なものを得ることができました。そういった意味からも、徳山まで行って本当によかったと思っています。


 徳山ボートレース場訪問記はこれで終わりです。ありがとうございました。

徳山ボートレース場訪問記・3

 徳山ボートレース場のスタンド内には、昔のレースの様子が撮影された写真の数々も展示されています。今はもうないランナバウトのレースや、まだアメフトヘルメットを着用している選手たち、まるで離島の船着き場を思わせる木製のピット、など。
 そこには今から50年ほど前のレース出走表の写真も展示されていました。それを見て知ったのですが、当時は優勝戦が8艇立てで、4周勝負でおこなわれていたのです。こういった貴重な資料が場内に展示されていることは、徳山ボートレース場の歴史を、また日本モーターボート競走の歴史を伝えるという意味からも、大変有意義だと思います。

 展示といえば、今回の名人戦に合わせて山口支部の筆頭選手、今村豊選手の足跡を紹介し展示する特設コーナーも設けられていました。ウインドウには今村選手がこれまでに獲得した賞状・トロフィーなどが展示されており、それらを目にして、あらためて「この人はやはり偉大な人なのだな」と思わずにいられませんでした。

 また、場内の壁には、昨年の徳山周年記念・徳山クラウン争奪戦のときの宣伝絵に登場した「アマユコット」などのキャラクターが張られている場所がありました。よほどこのキャラクターたちを推したいようですね。まあ、それはそれでよいですが。


 徳山ではいろいろと興味をそそるものが見られました。しかし、残念な点もありました。それは場内の食べ物。見たところ、あまり充実しているとは言えませんでした。
 まずビールが売られていません。代わりにノンアルコールビールが売られていました。しかしこれ、私にとっては「パチモン」の味と香りとしか感じられないのですよねえ……ちなみに、ノンアルコールビールは「バービー缶」という名前で売られていました。これはひょっとして『バービカン』のことを言っているのでしょうか? でも、実際に売られていたのはキリンの『フリー』でした。
 売店に行っても、尼崎の「多幸焼き」や住之江の「ホルモン焼き」のような、手軽に食べられ、かつ売りになるような食べ物がなかったように思います。皮肉にも、今回出店していたグルメ屋台のほうが充実している感がありました。


 さて、今回の徳山は全国発売のGI開催ということで、イベントも数多くおこなわれました。
 私が行った4月17日は、先月下関でおこなわれた女子王座決定戦で優勝した、寺田千恵選手がやって来たのです。東スタンドにある特設ステージで、寺田選手のトークショーがおこなわれました。
 トークはこちらが思ったとおり、優勝戦で寺田選手のモーターがなかなかかからなかった話から始まりました。寺田選手、あのときは相当あせっていたそうです。でも、それがあったために何も考えずにレースに集中できた、だから優勝まで行けた、そのような話をされていました。
 他にも、その優勝戦で戦った魚谷香織選手や鎌倉涼選手といった若手への期待、やはり優勝戦で戦った濱村美鹿子選手の突然の引退について、お話をされていました。

 で、これは私がつくづく思うことなのですが……
 ボートレーサーは、私服になるとなぜ、普通の人と変わらないいでたちになるのでしょうか? 何というか、オーラが消えるのです。
 カポックを装備しているときはまさにボートレーサー、オーラがもうもうと出てきています。しかしこれが私服となると、とたんにそれを感じなくなるのです。本人から「自分はボートレーサー」と言われないと、わからない状態です。
 まあでも、それが「ボートレーサーだって人の子、超人というわけではない」ということの表れなのかもしれませんね。


 そして、この日目にした有名人は寺田選手だけではありませんでした。予想だにしていなかった人が、ここ徳山に来ていたのです。

(続く)

徳山ボートレース場訪問記・2

 徳山の競走水面は、ものすごく開放感がある。私が徳山ボートレース場の競走水面を見て、いちばんに感じたのがこれです。
 それもそのはず、ここ徳山は、バックストレッチ側に大型映像装置がないのです。それだけでこんなにも開放感があるものか、そう思わずにはいられませんでした。何かボートレース場の「原風景」を目の当たりにしたような、そんな気持ちになりました。
(別に大型映像装置の存在が悪いというわけではありません。あしからず)
 大時計ではランプ類の点灯チェックや、時計の動作チェックがおこなわれていました。こうした入念なチェックによって、レースは円滑に運営されているのです。私たちが舟券を買うのに夢中になる一方で、このようにレースを支えている存在があるということ、ファンは心にとどめておくべきだと思います。

 で、私は水面沿いに歩きながら周囲の様子を見ていたのですが、屋外に観客席がないのです。いちおう椅子は設置されていましたが、どうみても休憩用と思える代物で、レース観戦のためではなさそうでした。観客席は屋内のみということになります。そのためか、屋内の観客席に予想屋がいて、またモニターテレビが観客席の前方に設置されていました。まあこれは大型映像装置がないために、その代わりとして設置しているのでしょうが。

 大型映像装置のない徳山では(しつこいようで恐縮ですが)、着順確定の電光表示板がスタンド内にあります。↓これがそうです。

tokuyama_br3

 左から1着・2着・3着の表示窓です。
 ↓その右側の電光表示板。

tokuyama_br4

 こちらでは、現在発売中のレースの投票締め切り時間まであと何分かを表示しています。いちばん右の6つの●は、フライング等で返還があったとき、どの艇が返還になったかを表示する部分です。
 で、締め切り時間までの残り時間を表示する部分を拡大したのが、↓これ。

tokuyama_br5

 時間がたつにつれ、白く点灯しているランプが左から徐々に消灯していくことで、残り時間をお知らせします。
 この部分を目にして、私は「タイムログ」や「クオーターアワーウオッチ」を思い出しました。どちらも、先の見通しが立たないことに不安を感じる自閉症児に、残り時間があとどのくらいかを認識させて安心させる機械です。これがまさに、上記の残り時間表示と似た構造なのです。
 どんな機械なのか、詳細は↓のサイトの「製品情報」をご参照ください。

 株式会社コムフレンド
 http://www.com-friend.co.jp/

 こういった表示の仕方ですと、締切までの残り時間がどのくらいか見当がつきやすくていいものだな、そう私は感じました。
 ちなみに、徳山で締め切り5分前に流れる音楽は童謡の『うみ』、2分前になると『アルプス一万尺』が流れます。

(続く)

徳山ボートレース場訪問記・1

 2010年4月17日、私は名人戦がおこなわれている徳山ボートレース場へと行きました。これから何回かにわたって、そのときのことをつづっていきます。

 当日私は6時5分新大阪発の新幹線に乗り、徳山へ直行。8時過ぎに徳山駅に着きました。コンコースでは、今回の名人戦のPRのぼりが数本立てられており、また競走用ボート(モーターはなし)までも展示されていました。どうやら周南市は市全体を挙げて、名人戦をアピールしているようでした。まあ主催者が周南市なので、当然と言えば当然なのですが。
 ここからはボートレース場まで直行する無料タクシーがあるのですが、この時分ではまだそれが来ていません。なので私は、少しばかり金はかかりますが徳山駅から電車で隣の櫛ヶ浜駅まで行き、そこから歩いて現地まで行くことにしました。櫛ヶ浜駅がボートレース場にいちばん近い駅なのです。

 櫛ヶ浜駅を降りて、そこから県道を東へ東へ。約20分ほど歩いたでしょうか、三叉路に大きく「徳山ボート→」と書かれた案内看板が見えました。その下には、しっかりと名人戦の広告絵もあります。
 その三叉路を看板どおりに右に曲がって、また歩いていきます。そこから10分くらい歩いて、目の前に海がちらりと見えだすと、もう一方には広大な駐車場が見えました。さらに歩くと、視界には大時計が。着きました。ここが徳山ボートレース場です。

 到着したのは9時15分ごろ。当然まだ開門していません。それでもこの時間からもうすでに、開門を待っている人がちらほらと。随分気が早い人が多いなあ(自分もそうですが)と思って入場門に目をやると「9時30分開門」との表示が。どうやら客が多く来るのを見越して、開門を30分早めたようです。まあでも、それならばこちらには好都合です。あと少しだけ待てばよいので、その間私は外向発売所に行って、さっそく1Rの舟券を買うことにしました。そこで出走表も取ったのですが、徳山の出走表はカラー印刷でした。何もこんなところに金を掛けなくても、他に金を掛けるべきところがあるのでは? 私はふと、そう思いました。

 舟券購入後、ちょうどよく開門。100円玉を入れてゲートをくぐると、そこにはかなりの広さがある中庭のような広場がありました。
 名人戦開催期間中限定ですが、広場にはグルメ屋台が数台やってきており、浜松餃子や富士宮焼きそばを初め、さまざまな食べ物が売られていました。ちょうど腹が減っていたので、私はさっそくそこで浜松餃子と富士宮焼きそばを買って、いただきました。このグルメ屋台のような露店は、こういったレース場というやや泥くさい空間によく調和していて、いいものだなと感じます。ちなみに、ほかにグルメ屋台で売られていたのは、タコ焼き・イカ焼き・サーターアンダギー・手作りハンバーガー・ピザでした。

 食べ終わると、私は広場一帯を散策しました。まず目についたのは、小さな神社。ちゃんと鳥居もあります。ここで必勝祈願でもしなさいということでしょうか。この神社、写真に収めようかと思ったのですが、小さいながらも神様のおわす場所を軽々しく撮影するのはいかがなものか、と思い直し、撮影はやめにしました。というわけで、この神社については写真がありません。何卒ご了承ください。
 他にも↓このようなものが。(携帯電話で撮影した写真ゆえ、画像が粗いです)

tokuyama_br1

 昨年の徳山周年記念のときの広告絵です。まだ残されていました。


 それと↓こんなのも。

tokuyama_br2

 広場の片隅にあった像ですが、土台にはこう書かれています。


  孝養の像への賛歌
          笹川良一作

   母背負い宮の
   きざはしかぞえても
   かぞえつくせぬ
   母の恩愛



 何でもこれは笹川良一が59歳のときに、母親を背負って宮参りに行ったときの様子をかたどったものだそうです。笹川もこういった形で自らの権威を誇示していたとは。などと思う私は、心が歪んでいますかねえ。
 あと、ここ徳山ボートレース場では『きゃびてーしょん』と呼ばれる博物館があり、これもこの広場内にあります。しかしこの日はあいにく開いていませんでした。名人戦期間中は、最終日のみ開けるとのこと。残念です。

 そして私は、戦いの舞台である競走水面へと向かったのでした。

(続く)

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エビフライ飯

Author:エビフライ飯
大阪府在住。男性。
発達障害の一種、高機能自閉症を抱える人間。
公営競技・野球・サッカーなどのスタジアムという空間が好きな自分です。
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